登場人物
【テイルズオブヴェスペリア】登場人物
最終更新:2022年07月14日 10:58
ユーリ・ローウェル(Yuri Lowell)
声 – 鳥海浩輔
21歳→22歳・身長180cm
主人公。帝都の下町で育った青年。
かつて帝国を是正するために騎士団の門を叩いたが、腐敗した実情を目の当たりにして失望し退団。その後は下町で用心棒の真似事をしていた。下町の水道魔導器の魔核を奪った盗人を追うさなかに、貴族の屋敷に侵入したことで騎士に捕らわれる。レイヴンの助けで脱獄した時に城でエステリーゼと出会い、魔核を取り戻すついでに彼女の願いを叶えるため、結界の外へと旅立つ。
逆境のなかにあっても常に余裕を失わない大胆不敵な性格。皮肉屋だが人情に溢れ、誰かを犠牲にする大義を厭い、目の前で苦しむ者たちを救うことを良しとする。私欲のために弱者を虐げる者を憎み、法で裁くことの出来ない相手には暗殺も辞さない危うい正義感を持つダークヒーロー。
剣をジャグリングするような型破りの我流剣術で戦う。魔法は使えないものの多彩な技を習得するほか、ヒット数が一定以上になると自動的にオーバーリミッツ状態になるスキルによってパーティ髄一のラッシュ力を誇る。左利き。
左手にはめている武醒魔導器は騎士団から拝借してきたもの。劇場版ではナイレンの形見ということになっている。
ギルドの掟を守る為に切腹するドンの介錯を請け負った。
また、「エステリーゼ」を「エステル」と呼ぶ等、仲間の名前を略した様な呼び方をする事がある。これは人名のみならず術技にも及び、「爪竜連牙斬」を「爪竜連牙!」と叫びながら繰り出す姿を戦闘中に度々見る事になるはずだ。
エステル(Estelle) / エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン(Estellise Sidos Heurassein)
声 – 中原麻衣
18歳・身長165cm
ヒロイン。先帝の遠縁にあたる姫君で、評議会が擁立した次期皇帝候補。「です?」「ます?」という疑問符が口癖。
友人のフレンに迫る危機を知り、それをフレンに伝えるために城からの脱走を決意。城で騎士に追われていた中でユーリと出会い、共に帝都を飛び出す。
気品と礼節を身につけた貴婦人。生まれてからずっと軟禁されていた世間擦れしていない箱入り娘だが、非常に博学で目を閉じて本の記述を引用する癖がある。とても献身的で、仲間のため他人のために無茶をしすぎることもある。一度決めたら意志を曲げない強い心の持ち主でもある。
隔世遺伝的に強い力が発現した満月の子であり、魔導器なしに治癒術を扱える特異体質。それを誤魔化すために武醒魔導器を身につけてはいる。その能力故に始祖の隷長に憎まれ「世界の毒」と呼ばれている。その力をアレクセイの野望に利用され、己の力を疎み一度は死を望む程追い詰められたが、仲間たちの言葉と信頼に救われ、人として精一杯生き抜くことを決意し強く成長していく。
回復・補助魔法を多く習得する他、高い防御力とドレイク仕込みの剣術で接近戦も可能とするオールラウンダー。
フレン・シーフォ(Flynn Scifo)
声 – 宮野真守
21歳・身長180cm
ユーリの幼なじみにして無二の親友。平民出身ながら出世を続ける新進気鋭の騎士。
21歳にして帝国騎士団小隊長、のちに隊長にまで上り詰める傑物。帝国を内部から是正するための揺るぎない意思を持ち、その信念と平民出身という身の上を評議会に疎まれている、ユーリと同じでよくも悪くも有名人。
謹厳実直を絵に描いたような性格で、何事もそつなくこなす才覚の持ち主。驕らず腐らず、何者にも真摯に接するために民からの信頼は篤い。アウトローなユーリとは度々反目しながらも、お互いに足りないところを補いあっている。その真っ直ぐさが災いして、少しずつ歪んでいく騎士団の中にあって騎士としての役割と己の信念の間で板挟みになっていく。ユーリの叱咤で己の覚悟を決め、アレクセイの謀叛によって混乱していく帝国をまとめ、その功績を認められ騎士団長代理に任命された。
幼少期からのユーリとの関わり及び信頼関係、騎士団に入る経緯などの点で、ゲームと劇場版では大きな差違がある。
Xbox 360版ではスポット参戦だったが、PS3版ではストーリー中に何度か参戦した後、終盤で本格的にパーティに参入する。機動力は低いが高い防御力を誇り、回復と攻撃の魔法、仲間を支援するスキルなどを覚えるオールラウンダー。
絶望的に味音痴なのでレシピ通りにつくらせないとひどいことになる。料理の成功率は最も低いが、成功した場合は回復効果が2倍になる。
ラピード(Repede)
声 – 石井真
4歳半・身長170cm(尾含む)
隻眼のイヌ。いつもユーリの傍に影のように付き従う良き相棒。くわえているキセルと武醒魔導器は前の主人の形見(キセルは劇場版ではナイレンの形見)。現在の飼い主であるユーリとフレン以外には懐かないが、旅をするにつれ仲間たちにも懐きはじめる。人間に媚びるような真似はしない、渋味と貫禄の持ち主。戦闘時は口にくわえた短剣を振るって戦い、人間にも劣らぬ戦闘力を発揮する。
軍用犬を親に持つサラブレッド(ゲームでは母、劇場版では父が軍用犬という設定)。高い機動力とアイテムスキルで仲間を支援しながら戦うことができる。
料理させることも出来るが彼が料理を担当すると、レシピはどうあれ必ず「犬ごはん」になってしまう。
「魔神剣」「瞬迅剣」などシリーズ恒例の技を扱うが、「剣」の部分が「犬」と表記されている。
カロル・カペル(Karol Capel)
声 – 渡辺久美子
12歳・身長135cm
数々のギルドを転々としている少年。武醒魔導器が埋め込まれた大きな鞄をいつも肩から下げている。自分の働きを認めてもらうために無茶をしているところにユーリたちと出会う。最初は魔狩りの剣に属していたがクビにされ、のちにユーリと共に凛々の明星を作り上げ首領になる。
明朗快活な性格だが、根が臆病なうえに子供じみた虚栄心が強く、背伸びが祟ってトラブルに巻き込まれることも多い。その性根のせいで一つのギルドに長く留まることが出来ず、幼なじみのナンに誘われた魔狩りの剣もすぐに解雇されてしまう。非常に手先が器用で、錠前破りなど様々な技能を身につけている他、街や地理についての知識が豊富で、行く先々でユーリたちの案内役になる(そのためユーリからはときおり揶揄的に「先生」と呼ばれることがある)。
尊敬するドン・ホワイトホースや仲間たちとの関わりを続けるうちに、周囲も認める強い男に成長していく。苦手なものは虫とオバケ。
身長より巨大なハンマーや大剣を振り回して豪快に戦う。チャージスキルによってパーティ最大の単発爆発力を発揮する。
『ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊』の予約特典ファイルには声優ネタでカロル役の渡辺が演じるケロロ軍曹と共演している他、有料ダウンロード衣装でカロルがケロロのなりきり衣装を着ることも可能。
リタ・モルディオ(Rita Mordio)
声 – 森永理科
15歳・身長150cm・武醒魔導器:首輪
アスピオに住む帝国所属の魔導師。魔導器研究にその人ありと謳われる天才少女。水道魔導器の魔核を盗んだ犯人を追いかけてきたユーリたちと出会うが、リタの知名度を利用した濡れ衣であった。
研究者としては右にでる者がいないほど優秀だが、偏屈で人嫌いで魔導器に偏執している変人としても有名。猫好き。自分の無実を証明するための行動の中でエステルの特異体質に気づき、彼女に興味を持って同行を申し出る。最初はユーリたちを利用することしか考えていなかったが、エステルの優しさに触れ、段々と仲間たちとの絆に目覚めていく。孤独だった半生の反動か、人一倍仲間思いで不器用なりにさりげなくフォローしたり、ジュディスやレイヴンの裏切りの際には誰よりも激情を露にした。オバケと高い場所が大の苦手だが、オバケは「非科学嫌い」ゆえと否定している。
本人は気づいていないがヘルメスの娘であり、ジュディスの異母妹である。闇属性の術が得意なのは物心付く前に父親が使っていた光景を見ていたため。
帯や鞭、蛇腹剣を装備して、踊るように魔法陣を描く攻撃魔術師。オーバーリミッツ時の火力は髄一だが、打たれ弱いため接近戦は不向き。
レイヴン(Raven)
声 – 竹本英史
35歳・身長170cm
神出鬼没の風来坊。一人称・他称ともに「おっさん」。獄中のユーリの脱獄に手を貸してから、しばしば一行の前に現れる。しかし二転三転する言動で何度もユーリたちを振り回して来たため、仲間たちからも胡散臭がられている。砂漠などの暑いところは平然としているが、寒いのはかなり苦手。
ギルド・天を射る矢の幹部で、騎士団との交渉役をはじめ様々な役割を負って各地を飛び回っている。飄々な性格とふざけた言動でしばしば周囲を翻弄するが、大げさですべてが演技であるかのように振る舞っている。また本性では冷酷かつシビアな価値観を持ち、その腹の内を誰にも読ませない。
もう一つの顔である帝国騎士のシュヴァーンとして、アレクセイの命令でギルドユニオンに潜伏し諜報、ひいてはドン抹殺のために暗躍していた。人魔戦争において仲間と故郷を失い、更に彼自身も心臓を貫かれて一度死亡した。その後アレクセイによって心臓魔導器を埋め込まれて蘇生するが、一度は息絶えたこと、大切なもの全てを失った喪失感から自分を生きる屍のように考えるようになり、命令を与えられるまま人形のように生きていた。そのため、段々と歪んでいくアレクセイを止めることなくユーリたちの前に立ちふさがるが、ユーリたちやドンとの関わりで自分を取り戻し、自らの行いにけじめをつけることとなる。
変形弓を操り、近距離と遠距離、更には攻撃・補助の魔法も扱える。敵(シュヴァーン)として登場するときは剣術も使用する。
外伝小説『虚空の仮面』では「シュヴァーン」と「レイヴン」はそれぞれ帝国とギルドにおける仮の顔に過ぎず、正体は亡都ファリハイドの放蕩貴族ダミュロン・アトマイスであること、キャナリ小隊に在籍して人魔戦争に臨んだという過去が詳細に描かれている。
ジュディス(Judith)
声 – 久川綾
19歳・身長175cm
クリティア族の放浪者(メルグ)。バウルとともに各地を放浪し、行く先々で魔導器を破壊する「竜使い」。
ミステリアスな雰囲気を漂わせる美女。佇まいこそ上品だが活動的で好戦的な性格。ふらりとどこかへ行ってしまったり、相談事もなく突拍子のないことをしでかしたりする。暑いのは人並みに苦手だが、露出の多い割には寒いのには強い。
10年前に起きた人魔戦争の犠牲者で、戦争の発端となった天才魔導士ヘルメスの娘。戦場となった故郷のテムザで魔物に襲われ死にかけたが、バウルによって救われ、空中都市ミョルゾの同胞に引き取られた。その後は地上に戻り、父の過ちであるヘルメス式魔導器を破壊することを己の使命としている。
最初はユーリ以外に正体を伏せて彼らと行き合い、凛々の明星へ加入する。だがヘルメス式魔導器の暴走を目の前にしたとき、素顔のまま魔導器を破壊したことで正体が露見。一端は離別するものの、信頼を裏切った自分を助けに来た仲間たちへの信頼に胸打たれ、彼らに歩み寄り道を共にすることを決意した。
リタの異母姉であり、ジュディス本人もまた旅の途中でその事に気付く。クリティア族特有のナギーグ器官によって、武醒魔導器なしで戦闘することが可能。
空中での行動を拡張するスキルを数多く覚える、エアリアルコンボを主軸に戦うキャラクター。その能力は一対一で真価を発揮する。
パティ・フルール(Patty Fleur)
声 – 斎藤千和
14歳・身長132cm・武醒魔導器:双眼鏡
PS3版の新規キャラクター。大きな海賊帽を被った少女。アイフリードの孫を僭称する。「つらくても泣かない」を信条とし、天真爛漫で掴みどころがなく、冒険心に溢れる。奔放なようでいて他人の心の機微には敏感で、時折少女らしからぬ含蓄ある一面をのぞかせることも。また非常に面食いで、ユーリのことが大層お気に入り。喩えに海の動植物を持ち出すのが癖。
幼い頃の記憶がなく、記憶を失った状態でカプワ・トリムを放浪してたところを、灯台守の夫婦に保護されて育てられた。唯一覚えていた自分のことを「パティ」と呼んでいたサイファーのことを祖父アイフリードと思い込み、過去を取り戻すために彼を探すようになる。
失った記憶の真実によれば、伝説の大海賊アイフリード本人である。ブラックホープ号事件の渦中に致命傷を負い、乗員が次々と魔物に変えられていく中、自分の副官であるサイファーに救命のためエアルの結晶「霊薬アムリタ」を与えられる。結果として命は助かったものの、副作用で肉体が若返り記憶を失ってしまう。サイファーの墓前ですべてを思い出し、未だ苦しみ続けているかつての同胞と決着をつけることを決めた。
トクナガに代わる操船技師としてフィエルティア号の操舵を請け負う。4種類のフォームを切り替えることにより特技の性能が変化し、ギャンブル要素が強い術・技や固有スキルを習得するトリッキーなキャラクター。
先述のケロロ軍曹のダウンロード衣装を着たカロルと共に戦闘終了を迎えると、声優ネタでパティが『ケロロ軍曹』のヒロイン日向夏美の決め台詞を言うことがある。
帝国
皇族
ヨーデル・アルギロス・ヒュラッセイン(Ioder Argylos Heurassein)
声 – 緒方恵美
騎士団に推挙されている次期皇帝候補。先帝クルノスの甥子。
穏やかでお人好しな青年といった振る舞いだが、聡明で政治手腕も確かな辣腕家。エステリーゼを推挙する評議会のラゴウに拉致されてしまっているが、フレンとユーリによって救出される。常識と信義を持ち合わせた傑物で、度々ユーリたちの手助けをしてくれる。
クルノス14世
先帝。人魔戦争後、宙の戒典を奪われた後に病死。以後、皇位は長らく空席の状態が続いていた。
レギン
先帝クルノス14世の弟。「冒険王」。彼が率いていた遊撃団の活躍はいまも伝わっている。活動中に戦死。
評議会
ラゴウ(Ragou)
声 – 田口昂
反騎士団派の帝国評議員。傲慢で野心深く、平民を見下し切っている貴族の悪しき部分を切り抜いたような男。
バルボスと結託し、自らが支配者にならんと暗躍するも、その悪逆に激したユーリによって暗殺され、川に沈められてしまう。後にヘリオードで死体が見つかった。
騎士団
アレクセイ・ディノイア(Alexei Denoia)
声 – 小杉十郎太
帝国騎士団の長。人格、実力、見識ともに秀でた騎士の鑑。その高いカリスマ性に心酔する者も少なくない。
評議員に名を連ねていた没落貴族・ディノイア家の出身で、先祖とは違い騎士団の門を叩く。御前試合で優勝して騎士団に推挙されるなど、若い頃から傑出した能力を持っていた。元々の彼は、野心と陰謀の渦巻く帝国を憂慮し是正せんとする高潔な意思の持ち主だったが、人魔戦争の悲劇とその後に続く評議会との政治闘争によって多くの心ある部下や努力の成果を失った末に、他者を犠牲にすることを厭わず、帝国へ変革をもたらすという名目で自らの覇道を進まんとする悪漢へと変貌してしまった。自らの配下のみならず、敵対関係にある者すらもその権謀術数で利用し、水面下で野望実現のための活動を続けていた。
エステルを利用し、究極の魔導器・ザウデ不落宮の正体を履き違えたままこれを起動。結果、是正しようとしていた世界を危機に陥れてしまったことで放心。錯乱したところをユーリに斬られる。その後自分の行いを悔やんで涙し、ザウデ不落宮の崩壊に巻き込まれて死亡した。
アレクサンダー・フォン・キュモール(Alexander von Kumor)
声 – 野島健児
キュモール隊を率いる青年。奇抜な格好をしたナルシストで、非常にヒステリックな性格。
名門貴族出身で気位だけが高く、家名だけで出世したため剣術も指揮能力もドがつく素人。騎士団長になろうという分不相応な野心とその選民意識をアレクセイにそそのかされ暴走。立場に護られたままマンタイクで非道を働いた。しかし、そのことでユーリの怒りを買い、追い詰められた末に、流砂に落下し、死亡した。公式には行方不明として処理された。
シュヴァーン・オルトレイン(Schwann Aultraine)
声 – 竹本英史
平民を主体に結成されているシュヴァーン隊を率いる男。隊長たちを束ねる隊長首席、すなわち騎士団のナンバー2。これはアレクセイが、彼のためだけに設けた地位である。
人魔戦争を生き延びた数少ない騎士であり、平民の身分でありながら高い能力を持つ「平民英雄」として名高い。騎士団長の右腕として極秘任務についているため、隊の指導は行き届いておらず、人前に出ないためか詳しい素性は知られておらず、噂だけが一人歩きしている。
これらの美談はもともと生きる意志を失ったダミュロン(=レイヴン)にアレクセイが与えた偽りの仮面に過ぎないが、実際に彼に出会った者の中には噂に惑わされず、彼を尊敬している騎士たちも少なくはない。
ソディア(Sodia)
声 – 長沢美樹
フレン隊の副官。貴族出身の女騎士。猫のような釣り目と左目の泣き黒子が特徴。
騎士として己の理想と信念を貫くフレンを深く敬愛し、心を寄せている。そのためいつも彼の隣に立つユーリに嫉妬と敵愾心を抱いている。
ウィチル(Witil)
声 – 大本眞基子
フレン隊に協力しているアスピオの優秀な少年魔導士。頭の天辺からアホ毛が飛び出していることからユーリに「リンゴ頭」と呼ばれる。
リタを一方的にライバル視している。ソディアよりは良識的で柔軟性があり、ユーリたちに対しても特にわだかまりなく接する。
クローム(Khroma)
声 – 新井里美
騎士団長アレクセイの副官(秘書)であるクリティア族の女性。「帝国騎士団特別諮問官」の肩書を持ち、常に神秘的な雰囲気を漂わせている。
正体は四足歩行の猛禽類の姿をした始祖の隷長で、先の盟主であったエルシフルの娘。友人であるデュークの頼みからクリティア族の姿で騎士団に所属し、アレクセイの行動を監視する一方で、始祖の隷長としての役割も果たしていた。同じように人間社会の中で暮らすベリウスと違い人間を信用していないが、デュークに対しては淡い想いを抱いており、彼が彼の同族である人間に仇を成す姿を見たくはないと思っていた。後にユーリたちにデュークの行動を阻止できる希望を見いだして、自らの命を賭けて彼らの力を試した後に聖核となり、風の精霊シルフへと転生する。
ルブラン(Leblanc)
声 – 広瀬正志
騎士団のシュヴァーン隊に所属する小隊長。シュヴァーンを尊敬する年配の騎士。
能力は決して優秀とは言えないが義に篤く、謹厳実直な騎士らしい性格。破天荒なユーリを毎回追いかける傍ら、彼の能力や人柄も内心は評価しており、騎士団に勧誘したりすることも。声が大きく騒がしい。
かつて一度だけシュヴァーン自らに剣の指導を受けた事があり、その教えを元にして術技を完成させ、更にそれを部下にも伝えた。その力はのちに、遺跡の地下で生き埋めとなったレイヴン(シュヴァーン)を救う事になる。
アデコール(Adecor)&ボッコス(Boccos)
声 – 難波圭一 & 桜井敏治
ルブラン小隊に所属し、彼とともにユーリを追いかけまわす下っ端騎士。長身痩躯で剣を操るアデコールと短身肥満で槍を操るボッコスで「デコとボコ」と仇名されている。ふたりともルブラン同様能力は低いうえにドジだが真面目である。
アデコールは「~であ~る」、ボッコスは「~なのだ」が口癖。
ドレイク・ドロップワート
「尽忠報国の騎士」と呼ばれる忠勇の士。エステルに剣を教えた師匠でもある。
現在は退役し、騎士団の顧問役を務めている。たとえ目上の者であっても間違っていると思えば遠慮なく口にし、自他に甘えを許さない厳格な性格。一線を退いてなお多くの尊敬を集めている豪の者。
アシェット
ユーリとフレンの同期。シュヴァーン隊所属でカプワノールの宿屋の息子。かつてはユーリとともにやんちゃをしていた。
キャナリ(Canary)
声 – 遠藤綾(ドラマCD『虚空の仮面』)
本編のサブイベントにおいて名前だけが登場。イエガーの恋人で、レイヴン(ダミュロン)の上司にして想い人でもある。
平民と貴族の混成部隊を率いていた小隊長。本人は貴族出身だが、騎士として生きるために実家と袂を別ち、家宝の変形弓を手に成り上がっていった。「本当の騎士」を志す高潔な人格は人々を惹きつけ、理想の実現を期待させるものだったが人魔戦争末期、始祖の隷長との戦いでレイヴンの目の前で力尽きた。
生真面目で特別扱いされることを嫌い、花、とりわけ「キルタンサス」を好む。想い人の話をされると顔を赤らめたりする女らしい一面も。家宝の「ディヴァインキャノン」はサブイベントの中でレイヴンが受け継ぐこととなる。
ヒスカ・アイヒープ(Hisca Aiheap)&シャスティル・アイヒープ(Chastel Aiheap)
劇場版に登場する双子の姉妹。ユーリとフレンの先輩。ヒスカが妹で、当時新米騎士だったユーリの指導役。姉のシャスティルはフレンの指導役だった。瓜二つで背丈も全く同じだが、見分けは胸の大きさでわかる(2人はその見分け方をセクハラとして嫌がっている)。ゲームではPS3版のサブイベントのみに登場するが、劇場版とは胸の大きさが逆になっている(劇場版ではシャスティルの方が大きい)。
ギルド
ギルドは基本的に個々に活動しているが、ギルド界をまとめる五大ギルド・「天を射る矢(アルトスク)」・「幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)」・「紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)」・「遺構の門(ルーインズゲート)」・「魂の鉄槌(スミス・ザ・ソウル)」を中心とした「ユニオン」というギルドの連合組合があり、ダングレストに本拠を構える。かつてダングレストが騎士団に制圧された時、ドンが唱えた「ユニオン誓約」をもとに団結し、ダングレストの奪還を成功させたのがユニオンの発端となった。
全てのギルドがユニオンに加盟しているわけではないが、ユニオンの意向を無視できるギルドはないことからも、その影響力が絶大なものであることが伺える。
天を射る矢(アルトスク)
ダングレスト防衛を主任務とし、五大ギルドの中核に位置する最大規模のギルド。
ドン・ホワイトホース(Don Whitehorse)
声 – 加藤治
ギルドユニオンの頭目にして天を射る矢の首領(ドン)である老人。屈強な体に化物じみた戦闘力、そして剛毅な精神と高い見識を兼ね備えたカリスマ。レイヴンの目的を知りながらも幹部として重用するなど懐が深く、大規模ギルドの首領にすら尊敬される偉大な男。だがその偉大さに依存するものばかりで、後釜が育たないことに頭を悩めていた。
イエガー、ひいてはアレクセイにそそのかされた孫によって戦士の殿堂とユニオンの間に不義が起こったけじめとして切腹。帝国法に縛られず、自らに課した掟に殉じる潔さと信念の強さによるその散り様はユーリとカロルに大きな影響を与えた。
PS3版の本編で戦闘する場面が追加された。技の種類こそ少ないもののパラメータが高く、かつユーリ一人で挑む為、一周目のプレイで撃破するのは至難の業(勝敗は話の進行に影響しない)である。
ハリー
声 – 小野大輔
ドンの孫。天を射る矢に所属しているものの、偉大な祖父の存在と周囲の期待にプレッシャーを感じている。
魔狩りの剣(マガリのツルギ)
魔物によって大切なものを奪われた者が多く集うギルド。全ての魔物を悪とし、狩ることを信念とする武闘派集団で、その知名度は五大ギルドにも匹敵する。相手が魔物であれば始祖の隷長であろうと容赦せず、ユーリたち凛々の明星とは敵対関係にある。団員は魔物のような被り物をつけている。
クリント(Clint)
声 – 高田裕司
魔狩りの剣の首領を務める寡黙な巨漢。大剣を使う凄腕の剣士で、力だけでなく技術も兼ね備える。魔物であれば相手が何であろうと「悪」として狩ろうとする傾向がある。始祖の隷長の存在意義を知りながら、10年前の人魔戦争で始祖の隷長に家族を殺されたため、彼等を憎み付け狙っている。武人としては礼儀正しく、無愛想ながら気の利く一面も見せる。また魔物、人間を問わず、強い者との戦闘を純粋に楽しむ一面も持っている。「一撃必殺」を信条とするフェイタルストライクの名人。PS3ではサブイベントと闘技場で戦えるが、容赦なくフェイタルストライクを狙って来るため、立ち回り方を間違えるとあっという間に全滅する。
ティソン(Tison)
声 – 蓮池龍三
俊敏な動きと両手に仕込んだ毒爪を武器とする格闘家。狂気的にテンションが高く、魔物との戦いを楽しんでいる。普段はフードを目深に被っている。弟子のナンを可愛がっており、任務の時にはいつも同行させている。
秘奥義のカットインが2つ存在し、フードが外れた方は闘技場で見られる。
ナン(Nan)
声 – 千葉紗子
カロルの幼馴染の少女。幼い頃に目の前で両親を魔物に殺された過去を持つため、魔物を憎んでいる。少々辛辣な性格でカロルには特に冷たいが、何だかんだと彼のことは放ってはおけないらしい。ギルドを転々とするカロルを魔狩りの剣に誘ったのも彼女。好きなタイプは「師匠の様に強い人」。フラフープ状の巨大なブーメランが武器。
幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)
ギルドと帝国の壁を越えて、世界各地にマーケットを展開している商業ギルド。カプワ・トリムを拠点にしている。帝国とも友好関係を築いており、帝国内を自由に回ることができる免状を発行されている代わりに、帝国法に乗っ取った商品を取り扱っている。
メアリー・カウフマン(Mary Kaufman)
声 – 山崎和佳奈
幸福の市場の社長(ボス)。商業に対する強い情熱を持つ女性。ギルドや帝国の枠を超えて世界各地で活動しており、時にはユーリたちの冒険を手助けする。赤毛と眼鏡がトレードマークで、ファーストネームで呼ばれることを嫌う。
紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)
傭兵ギルドとして知名度・力量は確かだが、強引なやり方が問題視されている。後に、ユニオンへの造反が決定的となったため、五大ギルドから外された。
かつてはダングレストとカプワ・トリムを結ぶ都市であったカルボクラムを拠点にしていたが、バルボスがアレクセイと手を組む際にカルボクラムを譲り渡し、現在はガスファロストの塔を根城にしている。ちなみにカルボクラムはアレクセイの魔導器実験の影響で廃墟となり、現在では魔物の住処となっている(公には近年の大規模な地震によって打ち捨てられたということになっている)。
バルボス(Barbos)
声 – 広瀬正志
紅の絆傭兵団の首領。「剛嵐のバルボス」としてドンと並び称されている戦士。
下町の水道魔導器にまつわる事件の、一応は黒幕ということになる。五大ギルドの一つを率いながら、ドンに成り代わりユニオンの頭目となることを虎視眈々と狙っていた。ラゴウと結託し、ギルドと騎士団の衝突を扇動する。ユーリに若き日のドンを重ね、不吉な言葉を投げかけた後に、自ら築いた城の底へ散った。
野心に溢れる豪胆な性格。最後に頼れるのは己の腕、というギルドの人間らしい潔さも持ち、その人柄が荒くれ揃いのギルドを纏め上げていた。
海凶の爪(リヴァイアサンのツメ)
暗殺や武器密売を行う闇のギルド。 魔導器密売も行えるなど、独自の流通ルートを持っている。ユーリたちとは敵対関係にあたる。実は海賊ギルド「海竜の夢(サーペントのユメ)」から分裂して出来たギルドであり、ブラックホープ号事件を起こした海精の牙とは祖を同じくする。
イエガー(Yeager)
声 – 岩田光央
海凶の爪の首領。燕尾服に身を包み、英語交じりで喋る奇妙な伊達男だが、仕事には私情を一切挟まないプロフェッショナル。知略と手腕だけでなく、変形鎌を用いた戦闘も一流の腕前。
ラゴウやバルボス、キュモールの暗躍に力を貸すなど、立場上はユーリたちと敵対しており、ハリーを利用して裏からドンの死を招き寄せた。しかし、彼個人としてはドンやユーリたちのことを好ましく思っており、救児院に多額の寄付をしていた。
彼もまたレイヴン同様にアレクセイの駒である。10年前は騎士団に所属していたが、人魔戦争で死亡して心臓魔導器を埋め込まれて蘇った。小説版ではレイヴンとは同じ隊に属していた仲だが、互いに何となくそうと気づきながらも確認をすることはなかった。
海凶の爪の行動も全てアレクセイの野望実現のためであったが、彼自身には思うところがあったらしく、アレクセイを裏切って密かにユーリたちを助けていた。しかしそのことがアレクセイに発覚してしまい、ゴーシュとドロワットを見逃す条件としてザウデ不落宮でユーリたちと単身で戦い、彼らに敗れ死亡した。
ザウデでの戦闘で挿入される会話ボイスの中には歴代シリーズのタイトル(デスティニー、エターニア、ファンタジア、シンフォニア、アビス、リバース、レジェンディア)が含まれている。
ゴーシュ(Gauche)&ドロワット(Droite)
声 – 新井里美&長沢美樹
イエガーの忠実な側近で、可変する銃剣を操る2人の少女。ゴーシュは赤髪で真面目な口調でスレンダーな体型、ドロワットは黄緑の髪にやたらとくだけた口調でグラマラスな体型が特徴。人魔戦争で両親を亡くした孤児で、自分たちが世話になっていた救児院に多額の寄付をしていたイエガーへの恩義からギルドに参加した。イエガーからは信頼されているが、他の海凶の爪のメンバーに快く思われておらず、衝突も度々あった様子。なお、二人の名はそれぞれフランス語で「左」と「右」を表し、二人が剣を持つ手もそれに対応している。
戦士の殿堂(パレストラーレ)
闘技場を切り盛りする者たちで構成されたギルド。ノードポリカの自治を行っており、ユニオンには参加していない。
ベリウス(Belius)
声 – くじら
戦士の殿堂の統領(ドゥーチェ)。新月の晩にしか人前に姿を現さない、謎多き女性。その正体はキツネに似た姿の始祖の隷長であり、数百年前に人の住む街としてノードポリカを造り、その統領として自身の正体を知る一部の人間を通じながら、ずっと街を統治してきた。高貴な口調で年寄りのように喋り、小説『竜使いの沈黙』では普段は人間の老婆の姿をしている。始祖の隷長の中では人間に対して最も友好的で、長い時を生きてきたため、多くの親しい者との別れも経験している。ドン・ホワイトホースとは種族を超えた友人で、人魔戦争の時に知り合った。
聖核を求めていた海凶の爪(アレクセイ)の企みに利用されたハリーや、彼から依頼を受けた魔狩りの剣との交戦時に負傷、満月の子と始祖の隷長との事情を聞かされていないエステルの治癒術を受けて暴走し、ユーリたちに己の最期を託した。力尽きる寸前、己を責めるエステルに他者を慈しむ心を忘れないようにと言い残し、彼女の聖核・蒼穹の水玉(キュアノシエル)はユーリたちによってドンのもとに届けられた。後に水の精霊ウンディーネへと転生する。
ナッツ
声 – 梁田清之
戦士の殿堂の総領代理。表に姿を表さないベリウスに代わり、外交を行う。眼帯をするなど厳つい姿をしているが、礼節に富んだ人物で非常に物分かりが良く、ユーリたちにも協力的である。ベリウス亡き後は、戦士の殿堂の総領としてノードポリカを守る。かつて一人旅の最中、魔物と勘違いして戦いを挑んだベリウスに返り討ちに遭ったことが、今の主との出逢いであるらしい。
遺構の門(ルーインズゲート)
遺跡発掘を生業とするギルド。人畜無害な人間が多く、「真面目にコツコツと」が売り。帝国の魔導器発掘にも協力しているが、その一方で発掘品が密かに海凶の爪に流れている。
ラーギィ(Regaey)
声 – 岩田光央
遺構の門の首領。温厚篤実で人畜無害な好人物で、どもった喋り方が特徴。発掘した魔導器を密かに横流ししている。
Regaey(ラーギィ)を逆に書くとYeager(イエガー)になるように、イエガーの変装した姿である。遺構の門に所属している人間はラーギィとイエガーが同一人物であることを知らされておらず、発掘品の横流しのことも知らない。
マーカム
サブイベントに登場する遺構の門のメンバー。シャイコス遺跡で発掘した魔導器に自分の名前を書いていたところをリタに見つかり、説教を食らった。愛用のスコップは「ハムファール号」で、貴重な素材で出来ている。
ヨシュア
サブイベントに登場する遺構の門のメンバー。マーカムの相棒で、常に一緒に行動している。
海精の牙(セイレーンのキバ)
PS3版に登場(Xbox 360版にも名前だけ登場している)。かつて海で活動していた大規模な海賊ギルド。ブラックホープ号の護衛を請け負った際に雇い主や乗客を虐殺し、ギルドの信頼を失墜させたことでギルドの内外から激しく憎まれている。この事件以降海精の牙は首領のアイフリードを含め行方をくらましている。
のちにブラックホープ号事件と呼ばれるこれの真相は、人工的な満月の子を創りだすためのアレクセイの非道な実験によるもので、船員もギルド員も見境なく高濃度のエアルにより魔物と化してしまっていた。最後まで正気を保っていたサイファーはやむを得ずこれを虐殺。アイフリードは子供へ若返り記憶を失ったため、証人不在の事件の真相は海の底に葬られることとなった。
アイフリード
『テイルズ オブ』シリーズに様々な形で登場している海賊で、今回はストーリーにも関わる。
今作においては、海精の牙の首領である女海賊。大海賊として名を上げるも、ブラックホープ号事件で「ギルド全ての義を汚した」として憎しみの対象とされている。事件以降は行方をくらましており、既に死亡したものと思われ、その憎しみはアイフリードの孫を名乗るパティにも向けられた。
ドンやベリウスと並ぶギルド界の巨頭であり、帝国とギルドの大規模な紛争が起こった際のユニオン誓約の締結にも関わっている。殆ど海の上に居るために女性であることを知る者は少なく、渉外役を請け負っている副官のサイファーをアイフリードと思い込む者も少なくはない。
サイファー
声 – 辻親八(PS3版)
海精の牙の参謀。海賊然とした髭面の老人。アイフリード曰く頭も切れ、碇を模した大剣と拳銃を用いた戦闘も得意な「スーパーマン」とのこと。
ブラックホープ号事件の生き残り。事件後、段々と魔物に化しながらも子供になったアイフリードを陸に送り届け、部下と乗員をレナンスラ岩虚に供養した後、死に場所を求めて海へ姿を消す。現在は完全に魔物と化し、アーセルム号の呪縛に囚われ、髑髏面の騎士の姿になっている。「馨しの珊瑚(マリス・ゲンマ)」という宝物を肌身離さず持っている。
パティの秘奥義「サモンフレンズ」の大当たりに若かりし頃の姿で登場。
ジム
海精の牙の元メンバーで、数少ない生き残り。アイフリードに心酔している。泣き虫。
重要人物
ザギ(Zagi)
声 – 陶山章央
帝国にもギルドにも所属しないフリーランスの殺し屋。物語序盤では海凶の爪に、終盤ではアレクセイに雇われている。
倫理が欠如したエキセントリックな性格をしており、死闘の中に興奮を見出す狂気を秘めた青年。標的であるフレンと勘違いしてユーリと交戦した時に、彼の実力に魅せられ、以降自分と本気で闘える相手として彼を執拗に付け狙うようになる。その執念と闘争心は異常なほど強く、左腕を魔導器に改造してまで死闘を求める。
タルカロンの最終対決で敗北し、錯乱したところをユーリに斬られ奈落へ消えた。
デューク・バンタレイ(Duke Pantarei)
声 – 小山力也
ミステリアスな雰囲気を漂わせる、銀髪の美丈夫。ユーリたちの前に現れては時に諭し、時に戒めるような謎めいた言動を繰り返す。
皇帝の証・宙の戒典を所持しており、それを手に各地のエアルクレーネの暴走を鎮めて回っている。人間や俗世との関わりを断ち、始祖の隷長たちに近い位置で世界の行く末を案じ、行動していた。ユーリたちとは異なる正義と揺るぎ無き信念を持ち、そのためにユーリたちの前に立ちはだかる最強の壁となった。
現在はどこにも所属していない放浪の身だが、かつての身分は皇帝家に連なるほどの位の高い貴族であり、騎士団にて従軍の経験もある。アレクセイ直々に復帰を求めるほどの実力者で、始祖の隷長エルシフルとともに人魔戦争を終結させた英雄。しかしその後、帝国がエルシフルの力を危ぶみ彼を殺害したことから人間たちに失望し離反。宙の戒典を奪取し帝国を去った。それらの記録は全て帝国から抹消されている。
戦闘はデューク、デューク第二形態と連続二回行われるが、特定のサブイベントを発生させると二回戦リザルト後に「虹翼まといし者」という第三形態との戦闘に突入する。パラメータが大幅に上昇するだけでなく、ユーリ達の技をも使用し、一定以上体力が減ると「凛々の明星」というユーリ達の秘奥義を複合した秘奥義で体力を大幅に回復する。
ヘルメス(Hermes)
クリティア族の魔導器研究者でジュディスの父親。魔導器の研究に情熱を注いでおり、バウルや幼少のジュディスと共に世界各地を旅していたが、人魔戦争の最中に死亡した。ヘルメス式魔導器の発案者であり、生前、己の魔導器が起こし得る危険に気づきながらも人魔戦争の勃発を止められなかったことに心を痛めていた。
アレクセイの友人でもあり、晩年に心臓魔導器を始めとした数々の技術を彼に託している。また、アスピオで人間の女性との間に第二子であるリタをもうけ、まだ幼かったリタへ自分の理論を纏めた暗号文を託していた。リタ自身はヘルメスのことを覚えてはいなかったが、ジュディスのはからいでその暗号文の内容は無事にリタが読み解くこととなった。
その他の登場人物
ハンクス
声 – チョー
下町の老人。ユーリとは馴染みで、たびたび無茶な行動をする彼を時に叱り、助けてくれる。亡くなった妻を愛しており、彼によればエステルは若い頃の妻によく似ているらしい(ユーリとフレンは大げさすぎると言っている)。
劇場版にて彼と同名の人物が登場する。
テッド
下町に住む少年。ユーリとフレンを慕っており、何かと喧嘩する二人を心配している。
リッチ
旅籠馬車「冒険王」を営む男性。父親はレギン遊撃踏査団唯一の生き残りであり、父の意思を受け継いでギガントモンスターを倒すための旅をしている。無愛想で無口だが使命感が強い。
カレン
旅籠馬車「冒険王」を営む女性。リッチを「お兄ちゃん」と呼び慕う。2人の父親が親友同士であり、昔から家族ぐるみの付き合いをしており、カレンがリッチを「お兄ちゃん」と呼ぶのもそのため。また恋人同士でもあり、結婚を約束した仲でもある。
トクナガ
声 – 三戸耕三(PS3版)
海船ギルド「ウミネコの詩」のメンバーで魔導船フィエルティア号の操縦士。かつてはカウフマンの下で積荷の運搬を主な仕事としていたが、ある仕事の報酬として船ともどもユーリたちへ贈与され、以降は凛々の明星専属の操縦士となる。PS3版では最初の仕事の際一回のみ操舵し、その際に魔物の攻撃で負傷してしまうため、以後未登場になる。アフロの髪型とサングラスがトレードマーク。
ティグル
港の街カプワ・ノールにて、ユーリたちが助けた子供の父親。
ミムラ・フォン・キュモール
キュモールの姉。弟同様に我儘で貴族としての選民意識が高く、平民を見下している。弟の素業のせいでキュモール家は貴族としての地位を剥奪され、そのことを逆恨みして反帝国派の過激派に加担している。凛々の明星の行動次第ではルブランに逮捕される。
セバス
キュモール家の執事を勤めていた老人。キュモール家が貴族位を剥奪された後はミムラに付き従い、反帝国派の過激派に加担していた。しかし一方で貴族位を剥奪された同家に見切りをつける機会を伺っていたらしく、ミムラが騎士団に捕まった時は彼女を見捨て、金目の物だけを持って逃げる。
デデッキ
「モルディオ」の名を騙って下町の水道魔導器の魔核を盗んだ張本人。Xbox 360版では屋敷を抜け出して以来登場していないがPS3版ではカプワ・ノールでインチキ商売をしているところをユーリたちに見つかり御用となる。名前を騙っていたリタのことを快く思っておらず、本人の目の前と気付かずに彼女を罵倒し続けたことが仇となり、成敗される。
灯台守の夫婦
PS3版に登場。カプワ・トリムの灯台の家に住む夫婦で、記憶を失い放浪していたパティを保護し育ての親となる。パティとは仲が良く彼女のことを可愛がっており、アイフリードの孫を名乗る彼女への偏見は無いが、トリム港がギルドの影響が強いこともあり、アイフリードの名前を言ってはいけないと固く言い聞かせてきたらしい。
オーマ
PS3版に登場。千年前に星喰みが世界を覆った時、満月の子を犠牲にするザウデの結界や始祖の隷長たちとの和解を拒み、ゲライオス文明に依存しようとした一部の満月の子たちの盟主。最後まで和解することがなかったらしく、穏健派の満月の子たち(エステルの先祖)によってザウデ不落宮の地下に閉じ込められた。同胞たちが老いで死んでゆき、その子孫たちが時と共に地上の存在を忘れていく中、霊薬「アムリタ」で1000年の時を生き永らえてきた。しかし長い間摂取してきた副作用で、その姿はもはや異形の怪物となった。
傲慢な性格で始祖の隷長を忌み嫌っており、始祖の隷長や自分たちを“裏切った”満月の子の子孫への復讐を企んでいる。
始祖の隷長(エンテレケイア)
フェロー(Fellow)
声 – 稲田徹
砂漠の空を総べる、巨鳥の姿をした始祖の隷長の現在の盟主。同胞からは「猛き者」とも呼ばれる。理知的であったり感情的であったりと気分屋な性格。世界を心から愛しており、世界に害を成す存在には容赦しない。当初はエステルの存在を危惧し彼女を殺そうとしたが、ジュディスの説得を受けて人間たちの動向を見守ることにした。
ユーリたちをザウデ不落宮へ乗り込ませるために囮となって瀕死の重傷を負い、彼らに未来を託して聖核と化し、火の精霊イフリートへと転生した。
グシオス(Goushios)
エレアルーミン石英林に住まう、その一踏みで大地を揺るがす巨大な亀の姿をした始祖の隷長。一応言葉は理解しているが、自ら喋ることはない。
初登場時はエアルを取り込むべくカルボクラムを訪れていた所を魔狩りの剣に逆結界で捕らえられていた。
異常発生したエアルを浄化しようと、限界を越えた多量のエアルを摂取したことで理性を失い、星喰みになりかけたところをユーリたちに介錯される。その後に地の精霊ノームへと転生した。
アスタル
天駆ける牡鹿の姿をした始祖の隷長。バクティオン神殿に奉られており、周辺の魔物を統率している。後に聖核を求めたアレクセイの奸計にかかって死亡。
クローネス
空をたゆたうクラゲの姿をした始祖の隷長。隠された街ミョルゾを呑みこんで空をただよっている。住民からは「ミョルゾの主」と呼ばれている。同胞からは「揺蕩うもの」と呼ばれている。
バウル(Ba’ul)
ジュディスと共に各地を回る、竜の姿をした始祖の隷長。心の絆で繋がったジュディスの相棒で、10年前の人魔戦争で彼女を戦争から救った。人語は話せないが、ジュディスとなら意思疎通ができる。後に巨大なクジラの姿に成長し、フィエルティア号を抱えて飛ぶことで一行の旅に大きく貢献する。種族の中でもまだ若く、成長の余地を残しており、聖核を生成できるだけのエアルを有していない。
エルシフル
人魔戦争以前の始祖の隷長の盟主で、10年前の人魔戦争終結の立役者。同胞からは「偉大なるもの」とも呼ばれる。人との共存を訴え同族との戦いで人間側に力を貸したが、終戦後にその力を恐れた帝国の思惑により暗殺された。デュークに託されたその願いは、「生きとし生けるもの、心あるものの安寧」だった。エフミドの丘に小さな墓があり、時折デュークが訪れている。
小説『虚空の仮面』の描写では、純白と黄金の巨龍とされる。
スパイラルドラコ(Spiraldraco)
遥か昔の時代の始祖の隷長の盟主。魔装具と呼ばれる武具はスパイラルドラコの体を素材に作られている。PS3版では隠しダンジョンにてボスとして登場、本作最強の敵でもある。ただし既に死んで聖核と化しており、登場したのは意思を持たない肉体のみ。オーマを喰らい、その意志によってユーリたちに襲い掛かる。
人の上半身に一本角の龍頭、両脇に竜の頭、下半身は巨大な四足、二本の尾に巨大な翼をもつケンタウロスに似た、始祖の隷長の中でも飛び抜けた異形の姿。ミョルゾの言い伝えでは「十四の頭を持つ魔物」として伝わっていた。
「暗きもの」
人魔戦争において、魔物側の筆頭であった始祖の隷長。人類を激しく憎悪しており、ヘルメス式魔導器の露見をいいことにエルシフルの意向を無視し暴走。人魔戦争を引き起こした。げっ歯類とも鳥類ともつかない姿をしているという。
「咬み裂くもの」と呼ばれる巨大な魔物(始祖の隷長ではない)を使役しており、テムザを襲わせ、本人はその圧倒的な力を以てヘルメスやキャナリ小隊を手ずから壊滅させている。デュークとエルシフルに倒された。
精霊
ウンディーネ(Undiene)
声 – 住友優子
ベリウスの生まれ変わりである、美女の姿をした水の精霊。名前は「水を統べる者」を意味する。最初に誕生した精霊であり、楽観的で包容力のある性格はベリウスであったときのまま。
イフリート(Efreet)
声 – 稲田徹
フェローの生まれ変わりである、蜥蜴のような姿をした火の精霊。名前は「力強く猛々しい炎」と「灼熱の君」を意味する。転生前とは打って変わって豪胆な自信家となり、星喰みへの恐れが全く無くなった。
シルフ(Sylph)
声 – 新井里美
クロームの生まれ変わりである、可憐な妖精の姿をした風の精霊。名前は「風を紡ぐ者」を意味する。物静かだが心配性という面もあり、ユーリたちを完全には信用していない。
ノーム(Gnome)
グシオスの生まれ変わりである、獣の姿をした地の精霊。人語は話せないが、理解はしている。名前は「根を張る者」を意味する。ユーリたちの生き様に憧憬を抱いている。
ハルルの樹の精霊
サブイベントに登場。ハルルの樹と同化した結界魔導器の魔核が、長い年月の間に樹から吸収した大量のエアルによって精霊化した存在。自然発生であるため名前はない。実体化時の姿はヴェールとドレスをまとった女性らしく、その姿を目撃した子供たちから「花嫁の幽霊」と噂されている。
なお、4大精霊はPS3版ではエステルの追加秘奥義「アルティメットエレメンツ」の演出に登場している。戦うことはできるらしい。
ゲストキャラクター
ダオス(Dhaos)(『テイルズ オブ ファンタジア』より)
声 – 森川智之
作中では「時を駆ける男」として、闘技場に登場。また、PS3版ではリタ専用の特殊イベントも存在する。
シゼル(Sidsel)(『テイルズ オブ エターニア』より)
声 – 伊倉一恵
作中では「哀しき闇の女王」として、闘技場に登場。
バルバトス・ゲーティア(Barbatos Goetia)(『テイルズ オブ デスティニー2』より)
声 – 若本規夫
作中では「英雄を殺めし者」として、闘技場に登場。秘奥義はアイテムに対するカウンターの「アイテムなぞ使ってんじゃねぇ!」。パティの秘奥義「サモンフレンズ」にも登場し、その際はお札が貼ってある。彼が出現した場合敵味方問わずダメージを受けるうえに、暫くアイテムが使えなくなる。
クラトス・アウリオン(Kratos Aurion)(『テイルズ オブ シンフォニア』より)
声 – 立木文彦
作中では「天上に反逆せし戦士」として、隠しダンジョン最深部及び闘技場に登場。
「群青色の戦士」としてヨームゲンに伝記が残されている。
*wikipediaより引用
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